shishouの独り呟き

アラフィフ、独身、派遣社員。薄給なのに趣味は金のかかるものばかり。そんな女の日常です。

名古屋平成中村座

今日は朝から体が重い😣
しかもずっとお通じがなく、朝からトイレに籠ってしまった😵💦こんな酷い便秘は久しぶりだ。

さて、気分を入れ替えて昨日の舞台の感想を

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平成中村座は、2年前に浅草で見て以来。
その後大阪でもあったけど、当時「阿弖流為」の大阪公演を優先したので泣く泣く断念。
名古屋で歌舞伎を観るのはこれが初めてになるので、楽しみにしてました(いつか御園座にも行きたい❗)。

今回は初めて桜席🌸での鑑賞。
歌舞伎関連のブログで、桜席はハマるって言う話を聞いていたので、結構楽しみにしてました。
チケット取りに遅れたのがそもそもの理由ですが、今回の演目はいずれも一度見ているものばかりなのもあったので、まぁいいかと。
確かに死角は多いけど、思ってたほど気にならなかったし、何よりも役者さんの距離感がムチャクチャ近い。舞台の右側だったのですが、「寿曽我対面」の時、工藤祐経役の彌十郎さんが途中から右寄りで演じていらっしゃったのですが、背が高い上に一段高い台座にいたので、まさに手を伸ばすと届きそうな距離感👀
あと、封印切の忠兵衛さん(扇雀さん)が2階の窓をバッと開けた時も至近距離で迫力ありました。

まずは「寿曽我対面」。
これはテレビを含めて何度観ただろう。
おめでたく、華やかな一幕で、眼福の舞台であります。
この舞台は、主要キャストが全員揃って出演するだけあって、見所がたくさん。
前半はほぼ七之助さん(大磯の虎)の横顔を観てました(笑)
とても美しく、しかも微動だりしない。まるで人形のようです。
立ち振舞いも美しく、サイドから見ても惚れ惚れ。
あと首筋が美しい。
勘九郎さんは小林朝比奈役。
面白い化粧をした(猿隈と言うらしい)役でしたが、どんな立場の役なのか分からず💦
珍しく個性的なお役でしたね。

若手も活躍してました。
特に十郎、五郎兄弟役の梅枝君、萬太郎君兄弟。
凄く良かった😆
実際に兄弟と言うだけあって、息もピッタリ。
しかもそれぞれ役の特徴をうまく表現してました。
梅枝君は元々女役の役者さんですが、立役も良いです。これで2度目になりますが、美しく、落ち着いた風情の十郎役がピッタリ。
萬太郎君は血色盛んな五郎役でしたが、対照的に激しい動きとセリフまわし。勢いを全面に出し、清々しく気持ちのいい程でした。しかも、桜席方向に見得を張る場面があったのですが、あまりの目力と迫力に圧倒されそうになったもの。気のせいだと思うけど(笑)何度も目が合うような感覚で、ドキドキしました。
まだ若いのにこの表現力。これからどんどん成長していくと思うけど、楽しみですね😆

1つだけ残念だったのは、死角で亀蔵さんが全く見られなかった事。仕方がないけど、声しか聞けなくて😰最後の全員が並んでポーズを決めるシーンは正面で見たかったかな。
それでも、横顔や斜めでも充分堪能出来たよ。

今回は幕が引いた後の様子が見られるのも楽しみで😁皆さんすぐに引っ込むわけではなくて、例えば女形の役者さんは、打掛けを脱いで引っ込んでました。
それにしてもあの衣装重いだろうなぁ。
あと暑いだろうなぁ。

そしてセット交換。
これまでは幕の外で音しか聞こえなかったけど、リアルに見学できて面白かった。
でも、仮設の舞台なので、かなりセットの設営は大変そうでした。
ちゃんと指示役の人がいて、てきぱきと作業されてました。

次の演目は「封印切」。
こちらは2度目。
初見は勘九郎さんが忠兵衛、七之助さんの梅川、そして八右衛門が染五郎さんでした。
今回は忠兵衛が扇雀さん、梅川は同じく七之助さん、八右衛門が勘九郎さん。
元は上方の舞台と言うこともあり、扇雀さんの忠兵衛の関西のセリフ回しは違和感なく、ちょっと頼りない感じがよく出てました。
勘九郎さんの意地の悪い八右衛門もそれに負けじと応酬。昼の部、勘九郎さんは全ての演目に出られるのですが、色んな役を堪能できたし、しかもどれもしっかり演じてらっしゃる。最近、勘九郎さんの演じる役に少し物足りなさを感じていたのですが、今回は久々に良かった。やっぱりこの人は、古典ものが似合います。
七之助さんも安定の美しさ。
本当に見るたびに美しくなり、しかも落ち着きと言うか大人の風情が出てきましたね。

最後は「お祭り」。
「お祭り」と言うと、勘三郎さんの十八番と言ってもいい演目。
粋でいなせな鳶頭をのびのびと演じられた姿が印象に残っていますが、残念ながら生で拝見するのが叶いませんでした。
勘九郎さんの演じるのは、これが初めて観ることになりました。
何かね、ラストのシーンを見て、勘三郎さんを彷彿して泣きそうになりました。
これから何回も演じることになると思われますが、お父様のように、いやそれ以上にお客さんを魅了して欲しいです。
生き生きして、楽しそうな鳶頭。
こっちまで楽しくなってきます。
若い鳶役の虎之介君との息もピッタリ。

虎之介君は扇雀さんの息子さんで、これまでも多分何度か観ているはずなのですが、ちゃんと認識したのは今回が初めてになります。
今回の公演は昼夜とも2演目の出演と、これから新たな中村屋の戦力になるのでしょうね。
まだ全体的に華奢な部分もありますが、一生懸命演じられてるのが舞台から伝わりました。
お祭りの幕開け前、スタンバイする時に関係者の人に礼儀正しく「宜しくお願いします😌」とご挨拶されていて、爽やかでした。その後は付き人の人たちと和やかに話していましたが、「若いっていいなぁ」と思ってしまった。
そして勘九郎さんも登場。こちらもきちんと挨拶されて、その後は虎之介君たちと合流し談笑。何か周りの緊張をほぐそうかとしているように見えて、微笑ましいな、と。

先月の大阪公演の時にも感じましたが、すっかり年下の役者さんとの共演が多くなってきて、彼らを引っ張る役割を担うようになってるなと。勘九郎さんご自身もまだ30代半ばと若いのに、座頭として本当に奮闘されてます。
もちろん、七之助さんや扇雀さんや彌十郎さんらの バックアップは必要不可欠ですが、だんだん見ていて頼もしくなってきますね😃
近いうちにまた中村座やって欲しい。

最後に

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今回は「隠れ勘三郎」を探す余裕がなかった😅
それよりも、普段見られない舞台の中を見られて本当に楽しかったので満足です。
是非また桜席で観たいですね。