shishouの独り呟き

アラフィフ、独身、派遣社員。薄給なのに趣味は金のかかるものばかり。そんな女の日常です。

舞台「髑髏城の七人season極~修羅天魔~」 続き

何か前置きが長くなったので、続きを。

オープニングから、高揚感がぐっと来ました。
これからどんな展開が待ち受けるのだろう🎵

それが天海祐希さんの登場で、更にUP⤴⤴
天海さん、とても綺麗でした。
佇まいだけでオーラ満載。
もう目が離せません。

これまでの極楽太夫は、無界屋の遊女と言う設定だったのですが、今回は訳ありで無界屋に流れ着いたと言う設定でした。いわゆる捨之助の女版って感じでしょうか。

そして、古田新太さん演じる天魔王。
ちょうど先週の日曜に、「髑髏城」の初演をDVDで見たのですが、その時と同じ感じに押さえ気味であるものの、年齢を重ねた重厚さと凄みが加わり、しっかり極楽太夫と対峙している。
多分天海さんを立てようと若干押さえ気味にした所もあるでしょうが、それで成り立つのが古田新太さんならでは、でしょう。
でも、もう少し動きがあっても良かったかな。
動く古田さんが観たかったのもあるし。

その古田さんが押さえ気味な分、躍動してたのが、福士誠治さんの兵庫。
福士さんは「ワンピース」で素晴らしい演技を披露してたので、今回期待してました。
ただ、兵庫はこれまで、若い役者さんたちが演じられてきて、今回の出演者では若手だけど、ちょっと兵庫としてのイメージが湧きませんでした。
でも、福士さんらしい動きの良さに加え、これまでの兵庫らしいチャラさ、更に人間味溢れるキャラも存分に発揮し、いい意味で斬新な兵庫を造り上げていましたね。

兵庫の他にも、裏切り三五(河野まさとさん)もこれまでとは違った口だけの男ではないし、全体的にキリッと引き締まった大人の髑髏城だったな、と。
前回の月が明らかに若すぎたので、余計そう思いましたね。私は今の年増キャストの方が好みです。
福士も蒼汰くんよりも誠治さんがいいです(ボソッと口に出して言ったら、連れに「福士蒼汰くんファンがいるかもしれないから安易に口にしない方がいい」とたしなめられた💧ちなみに連れはジャニオタ)。

あと、髑髏城と言えば贋鉄斎(笑)
笑い担当、かつ体を張りまくる愛すべきキャラです。
こちらは、今回刀鍛冶ではなく鉄砲鍜冶なのですが、何と贋鉄斎は弟子の作った鉄砲で命を落としてしまいます💧
その弟子、カンテツが今回は活躍します。
カンテツは三宅弘城さん。
新感線の常連さんだそうですが、今回初めて知りました。バンドもされてるそうですね。
これまでとはちょっとぶっ飛び方が違う、パンクなカンテツでした。

さっきも書きましたが、今回新たに配役された夢三郎。こちらは、これまでの蘭兵衛と極楽太夫を2で割った役どころ。演じられてたのは、最近テレビなどで活躍されている竜星涼さん。
とは言え、最近民放のドラマをほぼ観てない私は、彼の事を今回初めて認識しました。
夢三郎は男性なのですが、遊女の格好をして無界屋の主をしていると言う役どころ。
スラッとしていて、中性的な雰囲気の遊女の格好がよく似合ってました。
それでも、つい邪にも「この役、歌舞伎の女形の役者さんで観たかったなぁ」と思ってしまった私がいます。

今回の髑髏城シリーズ、残念ながら歌舞伎の方の出演はありませんでした。正直、期待していたのですが…叶いませんでした(涙)
どの役でも良かったので、して欲しかったなぁ。
ちなみに次の「メタルマクベス」には尾上松也くんが出ます。

ちょっと話がそれましたが、今回一番意外だった展開は、夢三郎でした。
彼はただの遊女ではありませんでした。
やはり、訳ありだったのですが、それが意外で。
最期も悲しすぎたし。

沙霧役は清水くるみさん。
初めてだと思ってたら、「乱鶯」にも出ていたようです。
今回、周りが芸達者な役者さんが多かったこともあり、大変だろうなとは思うのですが、何度かセリフを噛んだりして、ちょっと気になりました💧
それでもやはり、沙霧は女子がいいなと思いました。動きの良さは若いだけあって軽快でしたね。

今回舞台を引き締めてくれたのが、狸穴二郎衛門の山本亨さんとぜん三の梶原善さん。
このお二人はさすがです。
山本さんは、ベテランの良さを存分に発揮してくれましたし、善さんは芸達者な所を魅せてくれました。
こう言う方々が脇にいると、本当に安心できます。

そして、途中で「おや、もう一人は誰だ??」と気になった。
太夫、兵庫、ガンテツ、沙霧、三五、ぜん三。
あと一人足りない💧
そして、最後の一人は。
「あー、なるほど」と言う方でした。そう言うことか。これも意外でしたね。

最後はこれまで、徳川から貰った500両を皆で山分けしてサヨウナラ、でしたが、今回は清々しいラストでした。ラストはこの方がいいなと思える展開でしたね。

天魔王を憎み合いながらも、過去の縁から情も絡み、それでも仲間のために闘う事を選んだ極楽太夫。天魔王の最期のシーンが切なくて。
あの時の天海さんの表情は、愛する人を失った哀しさをまとい、とても美しかったです。
女らしさと強さと、時おり見せる儚さと不安と。
色んな顔を見せてくれた極楽太夫は、これまでで最強でしたね。
やはり天海祐希は凄い、と改めて思いました。

そして、これで「髑髏城」を締めてくれた新感線にも感謝です。いつかまた、映像で観たいなぁ。
今度は花鳥風月極全て見比べたいです。
あと、再演を期待してます。
そして、「阿弖流為」のように、歌舞伎役者で上演してもいいかもしれません。

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ちなみに回転は、始めちょっと気になったけど(思ってたより結構動く)、舞台に集中してるうちに気にならなくなりました。ただ、遊園地のコーヒーカップやメリーゴーランドが苦手な人は気を付けた方がいいかもしれません。あと、食べた後も。

気分良く会場を後にして、その後昨日連れの買った舞台パンフや「シアターガイド」を眺めて余韻に浸り、今に至ります。
やだー、もうこんな時間。
2時間かかりました。多分最長記録だ。

これから観劇する方、そして来月のライヴュに行かれる方、是非楽しみにしていて下さい。
まだ開演して日が浅いので、舞台感想のUPはあまりされてないし、今回もここは明かさない方がいいかなと思った所はぼかしました。それは会場で確かめて下さい。

あー行って良かった。
そして天海祐希さんの初生舞台がこの作品で良かったと思いました。
又機会があったら観たいです。