shishouの独り呟き

アラフィフ、独身、派遣社員。薄給なのに趣味は金のかかるものばかり。そんな女の日常です。

納涼歌舞伎

今日からお盆休み。
昨年の年末年始休みの初日、隣の伯母さんが亡くなり、休み中バタバタして終わった、とこのブログにも書きました。
今回も…朝からなにやらバタバタ。
嫌ーな予感がしました。
案の定、3件隣の息子さんの奥さんが亡くなられたとの事。まだ40代、若すぎますよね💧
今回は近しい間柄ではないので、そこまで関わることはありませんが、それでも町内中がバダバタするのは間違いありません。
それにしても、休みに入った途端に近所の不幸、止めて欲しいです。

関係ないと思うけど、最近カラスが凄いんですよ😥しかも家の前の公園周辺で。
我が家もそうですし、不幸のあった家はいずれも公園周辺にあるんですよね。
気のせいであって欲しいです。

いきなり暗い話でごめんなさい。
では、気を取り直して。
図書館で「演劇界」の最新号を読んできました。
現在歌舞伎座で公演されている納涼歌舞伎の特集でした。

このブログでも度々書いてますが、納涼歌舞伎について言いたいことが他にもたくさんあって、でこれを読んでやっぱりきちんとこの事について書こうと思いました。
一部の歌舞伎ファン(特にやじきたや猿之助さん幸四郎さんファンの方)には不愉快な思いをすると思われますが、これは私の独断と偏見なのでお許しください😌

ショックだったのは、2年前の第1部「権三と助十」、私自身はとても楽しめましたし、こう言う作品をもっと上演して欲しいなと思ってたのですが、残念ながら思うように観客が伸びなかったそうです。
奇しくもこの年は、やじきたが始まった年。
一幕見の列もほぼこれ目当ての列。
第1部目立ての人が非常に少なく悲しく、悔しい思いをしました。
私はどちらかと言うと新作よりも、古典をもう少しやって欲しい。
でもその古典では人を集めることが出来ない。
これじゃ歌舞伎ではなくて普通の舞台と変わらないじゃないですか。

玉三郎さんが再三、将来の歌舞伎を憂うような事を仰ってますが、今の歌舞伎は新作または古典を現代的にパロディ化したものが増えてて、従来の歌舞伎の良さだったり、役者さんでも古風なタイプよりも現代的なタイプの方がもてはやされるようになっています。
もちろん古典を大切にしている役者さんたちもいます。でも少数派。
だいたいテレビでよく露出する役者さんは、新作などで活躍された方々が多いですね。
正統派で勝負する歌舞伎役者が減ってきてます。

確かに新作でもいい作品もあります。
それは歌舞伎の本質を失うことなく作られたものに多いですね。
例えば今回の納涼でもありますが、落語をもとにした作品とか。
でも最近はそれを大きく逸脱したものが多くて、ついていけない。

最近の納涼歌舞伎、勘三郎さん、三津五郎さんがいなくなってからが特に顕著ですが、それが多々見られます。
元々若手に大役を、と言う目的もあると聞いていますし、多少は仕方がないと思います。
客の入りは確かに重要ですし、そう言うエンターテイメント性のある作品があった方がいいのも分かります。

でも…個人的にはあまり魅力を感じなくなった。
特に今年はあまり食指が動かなかった。
これは勘九郎さんとみっくんが居ないのが大きいですが、作品も動かされるものがありませんでした。
多分私が「権三と助十」的な作品を期待しているからだと思われます。
でもそれでは観客が集まらないので駄目みたいだし。

それに反比例するように、今年も好評らしいですね。それもハッキリ言って気に入らない。
だんだん納涼に幸四郎さん&猿之助さんが入り込んでいる(最近は中車さんも)。

本当は中村屋兄弟とみっくん、あと獅童さんが中心となって、福助さん芝翫さん兄弟や彌十郎さん扇雀さんら、従来のメンバーをベースとして興行して欲しい。
例えば幸四郎さんや猿之助さんらが主役でなく脇まで行かなくても準主役位ならいいんです。
でも今は彼らがすっかり主役の座についている。
それがとても悔しいのです。
正直言って彼らに納涼歌舞伎を乗っ取られるのではないのかとビクビクしています。

何度も言いますが、私は歌舞伎役者として猿之助さんも幸四郎さんも嫌いな訳ではありません。
むしろお二人とも素晴らしい才能を持つ役者さんだと思ってます。
でも、そんな力のある役者さんなら、別の興行でやじきたをやって欲しい。別に歌舞伎座でなくてもいいじゃない。
お願いだから中村屋の牙城を崩さないで、と思う私はおかしいですか??

多分やじきたファンからは顰蹙買うでしょうね💧
それも分かってます。
力不足や嫉妬と言われても否定は出来ません。
それでも言いたい。
元の納涼に戻って欲しい。
と言うか原点に返って欲しい。

客を集めることよりも、本当に歌舞伎らしい歌舞伎を堪能出来る公演にして欲しい。
ショータイム的要素は「俳優祭」で充分じゃないですか。
現に七之助さんはあそこまでのエンターテイメントを納涼に求めてないと仰ってましたし。

この思いに共感してくれる人いないかな。
いてくれると嬉しい😃
でも、正直自信がありません。
ただ願望ばかり言ってる痛いババアのような気がして。
この期に及んでこんなこと言ってる自分がとても情けないのですが。

とにかく、納涼歌舞伎は勘三郎さんと三津五郎さんが道を作り、若手を育て、現在の役者さんたちにとっても飛躍の機会や大きなチャンスとなっています。
それは今も変わりません。
もっと「行きたい」と思う演目が増えて欲しいですし、らしさが戻って欲しいと願わずにはいられません。